はじめに
K-POPアイドルに触れる機会がどんどん増えてきているなか、日本だけでなく世界へ進出するにあたり、文化的背景やどのような状況か気になったので調べてみました。
特に、宗教です。宗教でよく言われる「偶像崇拝」と「アイドル」は切っても切れない存在なのでとても気になっていました。「偶像崇拝が禁止されていてアイドルを応援するのはタブー」って国、多いんじゃないかなって思っていました。
そこでK-POPアイドルが世界へ進出するにあたっての海外のアイドル文化や展望、まとめてみました。各地域や宗教ごとにパートを分けてみましたので是非ご興味がある方はご覧ください。
PART2はこちら。
PART3はこちら。
ではまずこちらをご覧ください

過去の資料から主要な宗教圏を振り分けた世界地図になります。振り分け内容は、キリスト教(カトリックとプロテスタント)、イスラム教、ヒンドゥー教、東方正教(ロシア正教など)です。塗っていない地域は仏教、無宗教、その他様々な宗教などです。
ただし、注意点があります。
2000年までの20世紀ならまだしも、現在はスマホやSNS、ネットの発展でかなり伝統や文化が加速度的に変化してきています。そのため、あくまでも「過去の資料から見るおおよその宗教圏」になります。
世界的に宗教を信仰する人の割合が減ってきており、無宗教の人も増えてきています。少し古いですが、下記記事がわかりやすいので一部引用させて頂きます。
2011年には75%の米国人がキリスト教信者であると認識していたが、2021年には63%に減少し、10年間で12%の減少となっていた。
Forbes JAPAN記事
これはキリスト教に限らず、仏教やイスラム教など様々な宗教で起きています。ですので、宗教圏を示す地図としては少し弱いのですが、わかりやすくするために用意させて頂きました。
キリスト教
まずキリスト教から一気に本題へ入りましょう。
宗教における偶像崇拝とは、「神以外では人間の手によって作られた像(や絵)を拝むこと」となります。しかし、像に対する解釈が様々で、「像を通して神に祈りを捧げているからOK」とするところもあれば、ダメなところもあります。過去には偶像破壊運動もありました。
ユダヤ教とキリスト教の正典である旧約聖書によると、「神はモーセに十戒を授け、偶像崇拝を禁止した」とされています。キリスト教にはさらに新約聖書があり、そちらでも「神の唯一性を否定し神への忠誠を損なう行為として偶像崇拝を禁止」しています。つまり、どちらにせよ「偶像崇拝は禁止」ということですね。
現代では、キリスト教は大きく分けて3つの派閥があります。カトリック、プロテスタント、東方教会(東方正教会などを含む)です。そのなかでも欧米に教徒が多いカトリック、プロテスタントは下記で分類できます。
- カトリック
「ローマ教皇を頂点としたピラミッド型」であり「教会だけが聖書を解釈できる」 - プロテスタント
「神の前では平等」であり「誰でも聖書を解釈できる」
画像におけるピンク色がプロテスタント、濃い赤色がカトリックです。ピンク色の地域がより「解釈に柔軟」だと思ってもらえればわかりやすいと思います。
アメリカ

次に、地域を見てみましょう。
世界進出でも最も重要といえる、アメリカ合衆国でのアイドル文化には、日本や韓国のような「若い世代」で「かわいい」または「美男美女」なグループはあまりいません。
過去には、2012年に結成されたアメリカのガールズグループ「フィフス・ハーモニー」は平均年齢が21歳でした。

アメリカの歴史的な文化背景として、男性は男性らしく強く、女性は女性らしくセクシーであることがかっこいいとされ、さらに歌唱力やエンターテインメントとしての技術が最も問われるため、アメリカではコンセプトが生半可なグループはあっという間に淘汰されます。
多様性が謳われる時代になったとはいえ、男性はアメコミの「スーパーマン」のようにムキムキで男らしく決断力があり、守ってくれる存在なのがかっこいい。女性も同様に、「ワンダーウーマン」や「プラダを着た悪魔」のように芯があって美しく、セクシーな女性が憧れ。良いか悪いかではなく、アメリカではこういった審美眼が昔からあります。
K-POP男性グループのなかで、現在ATEEZはアメリカで爆発的な活躍をしています。ボーイズグループのなかでもより男性的で、パワフルで、コンセプトが振り切っていることが高い評価を得ているようです。参考までに、2024年コーチェラの公式Youtube映像を置きます。
K-POP女性グループだとBLACKPINKが特に国際的な人気があり、しっかりセクシー路線を表現して人気を伸ばしています。
この、女性に求められる「セクシーさ」ですが、アメリカでは「セクシー」は褒め言葉になります。アメリカで女性歌手が過激な格好したりセクシーな演出を行うのはそのためで、アメリカ人から見ると日本のアイドルは「刺激に乏しい」とすらも言われます。
最近では2025年4月に行われたコーチェラ(※アメリカ・カルフォルニア州で行われる最大級の野外音楽フェス)でのBLACKPINKメンバーのリサ(LISA)の演目も、かなり「セクシー」でした。
そしてアメリカの義務教育に関してですが、(州によって異なりますが)一般的に6~18歳の13年間が義務教育があります。日本にも義務教育という期間がありますが、日本では「義務」というイメージだけ先行しているのが現状で、一切違法ではありません。芸能人でも不登校だったと公表された方、結構見かけると思います。
ところが、アメリカになると、不登校は違法になります。親の虐待とみなされるため、かなり気を使います。さらに、児童ポルノへの厳しいルールもあります。
そういった様々な背景から、日本や韓国のような「若いアイドルグループ」がほとんどいません。また、日本や韓国からそういったアイドルが進出してもコンセプトが振り切っていて突出した何かが無いと厳しいと言えます。
ヨーロッパ

ヨーロッパもアメリカと考え方が近く、より「アーティスト」や「スター」であることを求められます。そういった点から見れば、K-POPアイドルの練り上げたダンステクニックや歌は大きくチャンスがありそうです。
義務教育は国ごとに多少は異なりますが、イギリスでは5~16歳まで、フランスでは6~16歳までが義務教育となっています。そして、アメリカと同様にヨーロッパも児童ポルノにかなり厳しいです。そのうえ、恋愛禁止も人権無視で問題視されています。
今回ヨーロッパをまとめていて1点、特に驚いたことがあります。今夏のワールドツアーでイタリアのローマでライブを行う、Stray Kidsです。

Stray Kidsの2025年ワールドツアーのゴールはイタリアのローマ、STADIO OLIMPICOで行われます。イタリアのローマと言えば、キリスト教、特にカトリックの中心地であるバチカン市国があり、ローマ教皇庁の所在地。つまり、敬虔なカトリック信者の特に多い地域。
そこで外国人(かつアジア人)であり、異文化であり、アイドルであるStray Kidsがライブを行うという衝撃。K-POPの未来を切り開くという点でも、尊敬でしかありません。
オーストラリアと南米

南米ですが、以前までは世界のカトリック人口の約40%がラテンアメリカにいるという脅威の背景がありました。ラテンアメリカは世界で最もカトリック教徒が多いとすらも言われていました。しかし、近年は宗教の多様化もあり、冒頭で述べたように宗教を信仰する人が減少している傾向があります。
オーストラリアも例外ではなく、宗教離れが加速度的に進んでおり同様です。とはいえ、オーストラリアの首都キャンベラや有名な都市のシドニー、メルボルンはかつてカトリックの独擅場でした。
ですのでそのシドニー、メルボルンでTWICEがワールドツアーライブを行えるのには少し驚きがありました。宗教信仰が減ってきているのもありますが、TWICEの人気を表しているように思います。

ラテンアメリカはカトリック教徒が多いとはいえ、多くの文化が混ざり合ってできた歴史があってかなり門戸が開けています。皆さんご存知ブラジルのサンバのように、情熱的なダンスとエネルギッシュな音楽の文化背景があるため、K-POPのクオリティ高いダンスはかなり合っているように思います。
SNSなどの発達で、南米でも近年はアイドル文化が広まっているようです。特に10代~30代が多いとのことですので、これからのK-POP市場の開拓が大きく見込めそうです。
思わず色々書いてしまって長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。次はPART2にて西アジア、イスラム教とヒンドゥー教圏についてはまとめさせて頂きました。










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